お中元って、誰に贈るの?
お中元は、お世話になった人や、これからもお世話になる人に贈るもの。でも、贈ってはいけない人もいるから気を付けて!
そうなんだ!他にも色々とマナーがありそうね。地域によって贈る時期が違うと聞いたことがあるけど、本当?お中元の相場も知りたいな。
この記事を見れば、大丈夫!
6月頃になると各デパートでは、お中元商戦が始まります。我が家もさっそくお中元を贈らなくっちゃ!!なんて気持ちになりますよね。
でも、お中元は誰に贈ればいいの?贈るときのマナーはあるの?どれぐらいの金額のものを選べばいいの?そんな疑問が湧いてきませんか?
こちらの記事では、お中元を贈るときの注意点や、贈る相手、贈る時期、また、金額の相場などを詳しく解説していきます!お中元にまつわる疑問を解決していきましょう!
お中元の注意点!
お中元は、これからもお付き合いをしたいという意味を込めて、ある程度の期間贈り続けるというのが一般的です!今年だけ贈って、来年からは贈りません、、というのは通用しません。
初めてお中元を贈るときは、これからもずーっと贈り続けられるか?を考えて、贈る人選びを慎重にしましょう!
もし、今年とてもお世話になった人に感謝の気持ちを伝えたい!という場合には、お中元ではなく、「御礼」として贈るといいですよ。
お中元とは?意味や由来!
お中元はなぜ贈るの?また、そもそもお中元を贈る習慣のない方は、贈られてくるお中元に、なんで贈られてくるの?と疑問に思う方もいるかもしれませんね。
お中元の意味や由来を知れば、そんな疑問も解決するかもしれません。ここでは、お中元の本来の意味や由来を探ってみたいと思います。
お中元とは、相手の方へ日頃の感謝を込めて贈るもので、日本で始まったのは室町時代からと言われています。
もともとは、中国の三大宗教とされる道教の年中行事のひとつで、1月15日を「上元」、7月15日を「中元」、10月15日を「下元」として祖先を供養したそうです。
このため、本来のお中元の時期は、7月15日ですが、日本の現在のお中元の時期は、地域差があります。
一方、日本では、仏教の盂蘭盆会(うらぼんえ)という先祖供養の行事があり、先祖へのお供物を親戚や近隣の方へ配ったことが、現在のお中元の風習の元となったと考えられています。
お中元は、先祖へのお供物のお下がりだったということです!先祖と同じものを戴く「共食」という意味もあるそうですよ。
また、日本の盆には、先祖を供養するための迎え火や盆踊り、盆礼などさまざまな儀式があります。その中でも盆礼は、先祖を供養すると共に、まだ生存する人の魂も供養するという考えがあるそう。
この考えから、親や目上の人が生きていることを喜ぶ、お互いの無事を祝う、などの意味合いで、贈り物をする風習があったそう。これが、目上の人やお世話になった人に贈り物をする現在のお中元につながったようです!
お中元の時期(2021年)は?
お中元は、夏に贈るイメージはあるものの、お中元の時期って、いつからいつまで?明確な時期が曖昧・・なんて方もいるかもしれませんね。
実は、地域によってお中元を贈る時期が異なります。日頃、お世話になっている方に失礼のないように、正しい時期に贈りたいものです。
さっそく、地域別にお中元を贈る時期を見てみましょう!
北海道
7月中旬から8月15日まで
北海道の夏は比較的短いため、8月下旬になるともう秋の気配が訪れる地域もありますので、8月15日までには贈るようにします。
東北・関東
- 東北地方(青森県、岩手県、秋田県、宮城県、山形県、福島県)
- 関東地方(茨城県、栃木県、群馬県、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県)
7月初旬から7月15日まで
全国的にも、一番早い時期です。
デパートではお中元商戦の影響から、6月頃から受付が始まっていますが、できれば6月中は避けて、7月に入ってから届くように手配しましょう。
北陸
- 北陸地方(新潟県、富山県、石川県、福井県)
地域によって異なり、7月前半に贈る場合と、7月後半から8月15日の間に贈る場合に分かれています。
相手の方に訊ねてもいいですが、 間を取って、7月15日前後に贈ってもよいでしょう。
東海・関西・中国・四国
- 東海地方(愛知県、岐阜県、三重県、静岡県)
- 関西地方(大阪府・京都府・兵庫県・滋賀県・奈良県・和歌山県)
- 中国地方(鳥取県、島根県、岡山県、広島県、山口県)
- 四国地方(徳島県・香川県・愛媛県)
7月中旬から8月15日まで
最近では、関東の風習に合わせて、7月中旬頃までに贈る方も増えているようです。
九州
- 九州地方(福岡県、佐賀県、長崎県、熊本県、大分県、宮崎県、鹿児島県、沖縄県)
8月1日から8月15日まで
全国的に見てもやや遅めです。こちらも関西地域と同じ理由で、年々早まる傾向にあります。
沖縄
旧暦の7月15日まで。新暦に換算すると、2021年の場合は、8月22日まで。
沖縄では、お盆の行事も旧暦に合わせてお祝いをするため、お中元も旧暦に合わせるのがマナーです。
お中元は誰に贈る?
お中元の贈り先といえば、どんな人が浮かびますか?日頃お世話になっている人や、目上の人に贈るべきというのが一般的ですが、具体的に見ていきましょう!
お中元の贈り先は、日頃お世話になっていて、これからもお世話になりそうな人です。
- 感謝したい人
- 義理のある人
こういった人を思い浮かべて、自分が贈りたいなと思う人へ感謝の気持ちを込めて贈りましょう!!
両親・義理の両親など
別居している両親・義両親・兄弟姉妹・親戚など、いわゆる親族関係は、家々によってお中元の考え方や習慣が違うこともあります。
義理の両親なら、お中元はどうしていたか?をパートナーに相談したり、兄弟達がどうしているか?を参考にするのもいいです。
兄弟皆が実家にお中元を贈っているのに、自分の家だけがお中元を贈ってなかった>< そんなことがあると、印象もよくないですよね。他の親戚がどうしているか分からないときは、一応、贈っておいてもいいでしょう。
それぞれの家で、お中元の習慣がどうであったか?を基準に、お中元を贈るか、贈らないかを決めていきましょう!!
上司や会社、取引先など
日頃お世話になっている上司や、取引先の企業などにお中元を贈ることがあります。また、退職された元上司にお中元を贈ることもあります。
上司であれば、目上の方に対するものですから、失礼にならないよう、贈る時期や贈り方には気を付けたいですね。
ただし、会社によってはお中元のやり取りを禁止しているところもあります。また、取引先のお中元は、コンプライアンス上の問題からやり取りを禁止する企業もあります。
会社の人や取引先へお中元を贈るときは、あらかじめ、贈ってよいのか?確認してから手配するようにしましょう!
友人・先生など
子供の習い事の先生へお中元を贈るべきか?悩む方もいるかもしれませんね。
茶道・華道・ピアノ・バレエの先生など、習い事の先生へは、昔から、お中元とお歳暮の時期に月謝の1カ月分程度の現金や商品券を渡すという風習があります。
現在でもこの風習を受け継いでいる先生が、少なからずおられます!
他の生徒さんとの関係もありますので、あらかじめ、周りの人に確認してみるといいですよ。現金でなくとも、同程度のお菓子などを贈るという人もいます。
また、お中元を渡すときは、先生と2人きりのときに渡すといった配慮した方がよろしいかと思います。
一方、月謝以外の贈り物は遠慮します、という先生もおられます。お中元は、習い事の先生による・・ということです!!
最近では、新しい形として、なかなか会えない友人や、親しくしているママ友、会社の同僚などへカジュアルなお中元が定着してきています。
「いつもありがとう!」「来年もよろしく!」の思いを込めて、ちょっとした贈り物をやり取りするのは素敵ですね!友人の場合は、あまり堅苦しいマナーにとらわれず、相手の喜びそうな贈り物を選んで贈ってあげましょう。
お中元を送ってはいけない相手は?
感謝の気持ちを伝えるお中元ですが、実は、誰に贈ってもいい、というわけではありません!お中元を贈ってはいけない(受け取れない)人もいますので、注意が必要です。
以下に紹介する人たちにお中元を贈ることは、避けるようにしましょう。
- 公私立学校の教師
- 医師
この方々は禁止されている訳ではありませんが、特定の人から品物を贈られると、贔屓があるのでは?と疑われることがあり、当人に迷惑をかけてしまうことがあります。
- 国会議員
- 国家公務員
- 地方公務員
- 裁判官
- 警察官
公務員の方達は、倫理規定によって、贈答品を受け取る事を明確に禁止されています。贈り物は「賄賂」として捉えられてしまうため、このような職業の方々にはお中元を贈らないようにしましょう。
感謝の気持ちを伝えるためのお中元ですが、相手にとって迷惑になることがあるのを覚えておいてくださいね。
初心者が知って得するマナー
お中元を贈るときは、金額の相場と、のし紙のマナーは、最低限覚えておきましょう。せっかく感謝の気持ちを込めて贈るお中元です。相手の方が気持ちよく受け取れるようにしておきましょう。
お中元の相場はいくら?
お中元を贈るとき、どれくらいの金額の物にするの?贈る相手によって変えるべき?と、悩む方も多いと思います。
お中元の金額の相場は、お世話になった度合いと贈る側の年齢によって異なりますが、だいたい3千円~5千円です。
仕事などで、とてもお世話になった方に贈るときは、それよりも高額の8千円~1万円の場合もあります。
贈り先による相場を見ておきましょう!
- 両親や親戚・・・両親へは5千円、その他の親戚は3千円。身内なので、無理をして高額の商品を贈る必要はありません。
- 上司や取引先の方・・・お世話になった上司には、5千円。取引先には、1万円の場合もあります。
- 習い事の先生・・・生徒何人かで出し合って3千円~4千円程度の品物を贈ります。
- 知人や友人・・・3千円の場合が多いようです。
これらはあくまでも相場で、個人の状況によっても変わってくるものです。贈る側・贈られる側、お互いの負担にならない形でお中元を贈るのが大切となってきます!
お中元の「のし」の選び方
お中元の「のし紙」は、紅白、または、赤金の水引で花結びになっているタイプです!
お中元は毎年贈るものなので、何度も繰り返したいという意味も込めて、結び直しができる花結びがふさわしいと言われていますよ。
ただし、のし紙は、慶事のときにつけるものです!喪中のときにお中元を贈る場合は、のしや水引きが印刷されていない白無地をつけるのがマナーとなります。
まとめ
お中元を贈るときの注意点や、贈る相手、贈る時期、また、金額の相場などを詳しく解説してきました。疑問は解決されたでしょうか?
- お中元を贈る相手は、お世話になった人、これからもお世話になる人です!初めて贈るときは、ずっと贈り続けられるかどうか?を慎重に判断しましょう!
- お中元を贈る時期は、地域によって異なります!
- お中元を贈るのは、両親・親戚・上司・取引先・習い事の先生・友人などです!教師・医師・公務員の人へ贈るのは迷惑になることがあるので、避けましょう。
- お中元の相場は、3千円~5千円が一般的です。贈り先や贈る側によって金額は変わってきます。
- お中元の「のし紙」は、紅白、または、赤金の水引で花結びになっているタイプを選びましょう!
お世話になった方、これからもお世話になる方へお中元を贈るときは、最低限のマナーを守り、贈られた方が気持ちよく受け取ってくれるように配慮したいですね!
お中元を贈ることで、日頃のお礼や感謝の気持ちが伝えられます。出会った方とのご縁を大切に、末長いお付き合いをしていきましょう!
コメント